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[お芝居] 「SISTERS」

07/20 at 渋谷PARCO劇場

長塚さんの作品を見終って、"楽しかった〜"と思ったことは一度も無いです(キッパリ)。
けれど、彼の作品には必ずズシンとココロに響くものがあるのです。
と、そんなワケで今回もヤラレることは分かっているのに、観てきちゃいました。

2時間15分、休憩なし。
出演者の鬼気迫る演技の応酬に、ステージ上は最初から最後まで緊迫した感が漂っておりました。

※↓以下、ネタバレありますんでご注意をば!



今回は物語の内容にはあまり触れずに、出演された方々についての感想を中心に書くことにします。

出演者は6人だけ(7人?)と少なめ。
劇中に暗転はあるものの、舞台転換は無くホテルの一室のみで物語は進んでいきます。この一室に2組のカップルが交互に現れ、それぞれのストーリーが進展していく。一見、ややこしい感じがするんですけど、切り替わりのタイミングが絶妙でした。

お目当ての松たか子さんは、今までの松さんのお芝居では決して観ることのできない演技をされておりました。抑揚が感じられない台詞の言い回しや、突如現れる凶暴的な振る舞いにただただ驚くばかり。途中、床に倒れ込む場面があるんですけど、あれは相当痛いんじゃないかな〜。

鈴木杏さんは劇団☆新感線のお芝居で一度だけ見たことがあるんですけど、今回はそれとは真逆の重い役をサラッと演じておりました。何ていうか、"こういう役を演じてるんです"っていう感じが全く無くてとっても自然な感じがしました。

それぞれの相手役を演じた田中哲司さん、吉田鋼太郎さんもいい演技をされてました。
田中さんは劇中、唯一普通(っぽい)の人間、観ている側の人間を演じてたように思います。異質な感じのする人ばかりの中で、普通の人を演じるというのは難しいですな。
吉田さんは前半は寡黙な感があったんですけど、後半は一転して雄弁な演技をされてました。言っていることは思いっきりエゴなのに、それを押し通す勢いがありました。

最後にストーリーについてですけど、はっきり言ってこういうお話は好きじゃないです。
なのに、決して嫌悪感だけが残るワケではなくて、ココロにズシンとくるものが確かにあって、上手く言葉で表現できないのがもどかしいのですが、やっぱり長塚さんはすげー、と思ってしまうのです(^-^;。

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この作品で一番驚いたのは、7人目の方が落ちてきたトコロ(謎笑)。

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終盤になると、いつの間には舞台上は水浸しに・・・。
照明が水面にあたり、それが壁一面にゆらゆらと映し出される場面は何とも幻想的な感じがしました。
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[お芝居] 劇団☆新感線 「五右衛門ロック」

7/12 at 新宿コマ劇場

去年の9月以来となる劇団☆新感線のお芝居。
会場は今年いっぱいで取り壊しが決まっている新宿コマ劇場
コマに来たのはこれで4度目。会場全体が傾斜がついているので、観易い劇場なんですけどねー。取り壊されるのが残念でなりませぬ・・・。

歌舞伎町の入り口から歩いてくると、↓のドでかい看板が目に飛び込んできます。そんでもって入り口には役者さんの名前が書かれたのぼりが。
うーん、コマならでは感じですな。




結構開演時間ギリギリに着いたので、すぐに場内が暗くなり、お馴染みのジューダスの音楽が場内に響き渡ります。この曲を聴くとワクワク感が倍増される感じ。美里さんのライブでいうところのドアーズの「Break On Through」とおんなじ感じ(分かるかな〜?)。

そして程なくしてお芝居が始まります。
ストーリーを要約しますと、釜茹での刑で死んだはずの石川五右衛門が実は生きていて、ひょんなことからとある財宝をめぐって南の島で大暴れ、って感じ(み、短い)。

休憩挟んで3時間半のとっても長いお芝居なんですけど、その長さをまったく感じさせないのは演出、音響、照明、舞台セット、そして役者さん達の演技がガッチリとはまっているからに他なりません。

前作は完全なネタものだったんですけど、今回はすごく正統派な新感線のお芝居を堪能させてもらいましたわ(^-^)。

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主役というよりは狂言回し的な役割だった五右衛門役の古田新太さん。
台詞のないところでもしっかり笑わせてもらいました。後半、最後に見得を切るところは鳥肌が立つくらいカッコよかったッス。

そんでもって銭形のとっつあん的な役回りの江口洋介さん。
初舞台(「12人の優しい日本人」)の時に比べると、だいぶ生の舞台に慣れてきた感じ。あのはじけたギター侍っぷりには驚きましたわ。歌も上手かったです。

続いてこれまた不二子そっくりな役の松雪泰子さん。
松雪さんも「吉原御免状」の時はシリアスな演技だったのに、今回はお色気と歌満載の役を見事に演じきってました。高田さんとのお色気歌合戦(!?)もいい勝負でした。

「メタルマクベス」に続いて王子役を演じた森山未來くん。
いや〜、彼は天才ですね。あんなに若いのに殺陣をあんなにキレイに決めれるなんて凄いです。江口さ〜ん、見習わないと(爆)。

橋本じゅんさんと濱田マリさんの"ちっちゃい夫婦"もとってもかわいかったですし、川平慈英さんと右近健一さんの外人コンビのハイテンションっぷりも面白かったです。

そして最後に大御所、北大路欣也さん。
殺陣も勿論上手いんですけど、やっぱり存在感が違いますな。カーテンコールで楽しそうに手を振る姿が印象的でした。

ラストは久々のオールスタンディングオベーション。
これだけのカッコいいお芝居を見せられれば、そりゃー立つわな、と(^-^)。
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[お芝居] NODAMAP キル

12/23 at 渋谷シアターコクーン

昨日のライブ納めに引き続き、この日はお芝居納め。
クリスマスとか関係なく人が溢れている渋谷の通りを歩き、シアターコクーンへ。間違えてPARCO劇場へ行ってしまった、なんて恥ずかしくて言えません(爆)。




さて3度目となるNODAMAP(野田さんの作品は4度目)。
前に観た「走れメルス」は正直難しかったでの、この「キル」はどーなんだろうかと、内心ドキドキでした(苦笑)。席はバルコニー席だったんですけど、席の後ろには立見の方がビッシリと並んでおりました。チケット、サンキューでした♪。

この「キル」は再々演になります。ストーリーはどこかちゃんとした記事を読んでもらうとして(爆)、ここでは役者さんの感想の中心に書いていこうかと。

まずは主役のテムジン。初演、再演とも堤真一さんが演じられていたのですが、今回はこれが初舞台となる妻夫木聡くん。ヒロインのシルクは羽野晶紀さん、深津絵里さんがそれぞれ演じていて、今回は広末涼子さんでした。

まずはテムジン役の妻夫木くん。
初っ端の第一声で発せられた声を聴いた時は、マジっすか?とかなり心配になりました。まぁ、公演も終盤を迎えてますから仕方ないかな〜。と、声の方はハラハラしながら聴いてましたけど、演技の方は良かったんじゃないですかね。最初と終わりとでの表情の違いとか、あぁちゃんと演じてるんだなって。

お次はシルク役の広末さん
最初、誰が広末さんだか分かりませんでした(爆)。っつーか、明らかに高めの声だったんで、気付くのにしばらくかかりましたわ。広末さんは舞台を何度か経験しているせいもあってか、落ち着いた演技をされていたように見受けられました。失礼ですけど、予想以上に良かったです。

で、主役二人を支える芸達者な脇役陣の皆さん。
特に良かったのは勝村政信さんですかねー。第三舞台のDVDとかで過去の作品は観たことがあったんですけど、生で観たのは初めて。いや〜、ここまで芸達者な役者さんだったとは思いませんでした。シーンによってはアドリブも結構あったように思うのですが、そのへんは野田さんも信頼しているってことなのでしょうね。

他にも高田聖子さんや市川しんぺーさん(市川さんが中川家の弟の方に見えるのはワタシだけ?)、中山祐一郎さんなどなど、皆さんしっかりした演技で主役の2人を支えておりました。あ、野田さんもしっかり役者やっておりました(笑)。

全体的な感想を言わせてもらうと、意外と理解できたかな(^-^;。
全てを理解したワケではないですけど、「キル」の持つ言葉の意味だとか、時折折り込まれる言葉遊びにも似た言い回しとか、シンプルでありながら奥深さを感じられました。
また、ファッションをテーマに取り上げているだけあって、布地がたくさん使われた舞台装置や色鮮やかな衣装等、華やかで見映えのするステージだったのも良かったです。
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[お芝居] 恐れを知らぬ川上音二郎一座

11/17 at 有楽町シアタークリエ

芸術座の跡地に建てられた新しい劇場シアタークリエの杮落とし公演。1年以上前から製作発表とかがあって、その時から絶対に行こうと決めていた作品であります。

三谷さんの作品を観るのは今年は「コンフィダント・絆」に続いて2作品目なんですけど、前作で魅せた密接な人間関係とはうって変わって、ドタバタ感のあるコメディ色の強い作品になっておりました。



※以下、ネタバレありますのでご注意ください。



物語をと〜っても簡単に説明すると、
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海外公演を目指し海を渡りボストンへとたどり着いた音二郎一座。

しかし公演資金はマネージャーに持ち逃げされ、団員たちは待遇の悪さをを訴えホテルから出てこない。誰もが公演は断念しなければ・・・、と思っていたら音二郎が近くの劇場でたまたま観た「ベニスの商人」をやると言い出したから、妻の貞を含め皆大騒ぎ。

稽古に残された時間はあとわずか。
果たして、音二郎一座は異国の地で無事に「ベニスの商人」を演じきれるのだろうか・・・
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ってな感じのお話です(^-^)。

途中休憩ありの約3時間半のお芝居でしたけど、最初から最後まで笑いっぱなしでした。一応主役は音二郎演じるユースケと妻の貞を演じる常盤さんだと思うんですけど、脇を固める役者さんが皆芸達者な方ばかり。

ここで役者さん一人一人の感想を書いていったら、えらい長くなるので割愛させてもらいますが(苦笑)、ホントに皆さん演技上手いッス。個人的に一番気になったのは「消臭プラグ」での印象しかなかった今井朋彦さん。今井さんだけ役名が「飯尾床音(イイオトコネ)」と明らかに狙って付けられていたんですけど、何故なんでしょ?

あとバルコニー席の仕掛けも楽しかったです♪
いいなぁ〜、金髪ヅラをかぶってお芝居観れるなんて、今後絶対に無いよな〜。そんでもって、名優ヘンリー・アーヴィングさん(謎笑)。まさかあんな登場の仕方をするなんて・・・(笑)。初めての劇場なのに、それをお芝居に使うなんて流石だなぁ〜って思いました。

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1幕、2幕共に良かったのですが、2幕の方がよりスピード感があって、大笑いしまくりでしたかね。最後にちょっとホロリとさせるあたりが、これまた三谷さんらしいですなー。

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カーテンコールでの出来事。拍手を続ける客席に立ってくれ〜と促して、みんなで一本締めをするなんて初めての経験でしたよ、ユースケさん(笑)。

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この日は2列目という結構イイ席で観たので、役者さんが凄く近くに見えました。
ライブはそれ程近くなくても平気なんですけど、お芝居はやっぱり近くで観た方が、より楽しめるような気がします。
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[お芝居] こまつ座 「ロマンス」

09/15 at 世田谷パブリックシアター

久々の世田谷パブリックシアターでの観劇は、初のこまつ座のお芝居。
井上ひさしさんの作品も初めてだったんですけど、思っていたよりも笑いの多い作品になっていて驚きました。そんでもってお目当ての松さんはやっぱりいい演技をなさってましたわ♪




この「ロマンス」はロシアの作家チェーホフの生涯をテーマにした作品です。正直言って、チェーホフという名前や「桜の園」、「三人姉妹」といった彼の作品の名前は知っていても、実際に作品を読んだことはなかったので少々不安でした。

物語はチェーホフが少年の頃から始まります。この少年期のチェーホフを演じたのは井上芳雄さん。色んなミュージカルに出演されているだけあって、劇中での歌は素晴らしかったです。

その後、青年期を生瀬さん、壮年期を段田さん、晩年期を木場勝己さんがそれぞれ演じておりました。松さんは妹のマリヤを、そして大竹さんが妻のオリガを演じてます。

途中、ピアノの伴奏にあわせて歌うシーンがいくつかあるのですが、皆素晴らしい歌唱力でした(あ、生瀬さんはちと微妙だったかも)。松さん、生瀬さん、段田さんのお芝居は拝見したことがあったのですが、大竹さん、木場さん、井上さんは(多分)初めて。

大竹さんは結構ハイテンション&コミカルなシーンが多くて、ビックリでした。生瀬さんとの掛け合いは、かなり爆笑もんです。生瀬さんは最後の方でトルストイを演じるのですが、ここでも笑いを一手に引き受けておられました。いや〜、さすがです。

観る前は小難しいお芝居だったらどうしよう、と思っていたのですが、全然そんなことはなくて、3時間半という長丁場なお芝居だったのに、スッキリと見れました。井上さんの作品の良さは勿論なのですが、6人の役者さんの演技が素晴らしかったからなのだと思います。

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[お芝居] 劇団☆新感線 「犬顔家の一族の陰謀」

09/08 at 池袋サンシャイン劇場

正式には『劇団☆新感線 2007夏休みチャンピオン祭り 犬顔家の一族の陰謀 金田真一耕助之助の事件です。ノート』という、何ともなが〜い題名の今回のお芝居。


※コレはパンフです。




新感線のお芝居を生で観るのはこれが4度目なのですが、今まで観たのは全て"いのうえ歌舞伎"と称される、どちらかと言えば硬派な(!?)新感線。今回は念願叶って、初のネタものです。

いや、タイトルからしてパロディなワケですが、実際のお芝居もパロディの連続で、笑いまくりの3時間。オープニングから「オペラ座の怪人」やら「キャッツ」、「コーラスライン」を思わせるシーンが。それが一段落すると、今度はハイテンションな乗りですっかり新感線の常連となりつつある池田成志さんが登場。劇場の隣でやっていた「仏壇フェア」までネタに入れ込むとは・・・成志さん、流石です(笑)。

そんな唐突な感のあるオープニングを経て、ようやく主役のクドカン登場。脚本家としてはすっかり有名ですけど、舞台役者さんとしての演技を観るのは今日が初めてだったんですけど、終始トボけた感じの演技でなかなか面白かったです。

場所を犬顔家に移してからは、古田新太をはじめ、じゅんさん、聖子さんら新感線メンバーが次々と登場。古田さんらのじゅんさんへのモノマネの無茶振りや、次々とトランスフォーマーが登場してくる場面は爆笑もんでした。個人的にウケたのは「キャラメルナックス」と「千の風になって」(笑)。あ、アンジェラ・アキも捨てがたいな。

ネタものでも効果音、照明の使い方はビシッと決まってたし、途中の映像を使った演出なんかも新感線ならではのものでした。アドリブ満載な上に、グダグダ感の漂う舞台でありながら、ちゃんとストーリーが展開していく様は、さすがです(笑)。

毎回、ネタものっては少々キツイかもしれないですけど、オリンピックみたいに4年に1度のペースでやってくれるといいかも。

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パンフはお値段が結構高めでしたけど、内容はとっても充実しておりました。そんでもって「金田真一耕助之助の冒険」なる文庫本までついてます。こちらも細部までこだわってます(笑)。
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[お芝居] 演劇集団キャラメルボックス 「猫と針」

08/26 at 俳優座劇場

観劇してからはや1週間、遅ればせながら感想をば(^-^;。

キャラメルボックスのチャレンジシアターということで、通常の公演とはだいぶ違った感じのお芝居でした。ま、それを期待して観に行ったワケですが(苦笑)。

(※ネタバレありますんでご注意を!!)



場所は六本木のど真ん中にある俳優座劇場。300席と少し小さめの劇場に、パイプ椅子の補助席が設けられてましたが、更に立見が出るほどの満席でした。

そして舞台の上のセットは椅子が5脚置かれただけのシンプルなもの。

開演すると、まずチェロの生演奏が始まります。
ちなみにチェロの奏者は日によって変わるみたいです。

物語は友人のお葬式に出席した帰りに、映画監督である同級生のスタジオに集まるという場面から始まります。登場人物はこの映画監督含め5人の同級生。この5人がたわいのない思い出話に花を咲かせているうちに、段々と話の方向が「表」の話ではなく「裏」の話になっていきます。話の矛先は死んだ友人にまで広がっていき・・・。

と、キャラメルらしからぬサスペンスっぽい感じの展開のお芝居でした。少人数で繰り広げられる上に、舞台転換もそんなにないので緊張感を持って観てました。

ラストは何と言うか明確な「答え」みたいなものはなくて、あー、そこで終わるかぁ〜、みたいな感じ(どんな感じなんだよ?)。このへんは恩田さんの小説を何冊か読んでるんで、納得できる部分もあったりするワケでして(^-^;。以前にも書きましたが、恩田さんの短編を目の前で読ませてもらった感じがします。

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今回のお芝居の発案者である岡田達也さん。動きの少ない今回のお芝居の中で、岡田さんのオーバーなアクションが結構目立ってました(笑)。いや、わざとなんだと思いますけどね。

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今回のお芝居は90分と少し短めでした。是非とも長編(3時間、休憩あり)で恩田さんのお芝居を観てみたいです。是非また戯曲を書いてもらいたいッス。

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サスペンスっぽいお芝居ですけど、笑える場面も結構ありました(^-^)。
特に今回客演の久保田さんがいい味を出しておりました。
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[お芝居] 演劇集団キャラメルボックス 「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」

07/08 at サンシャイン劇場

昨日の「夜の科学」でもご一緒した友人からお誘いを受け、久々にキャラメルボックスのお芝居を観に行きました。会場に着くなり、いきなりヤラれた感がありましたが(謎笑)、お芝居はとっても良かったです(^-^)。


 
※少しだけネタバレあるかな?。




開演前には加藤さん(プロデューサー兼音楽監督)の生ラジオが場内に流されてました。お芝居で使用された曲をリクエストということだったのですが、最後の最後で「さよならノーチラス号」がかかりました。懐かしいな〜。

実はこの「カレッジ〜」は多分再演のものだと思うのですが、TVで放送されたのを見た事があります。その時は、一人テレビの前でかなり涙をポロポロと流していた記憶があります。

今回は主演の「ほしみ」役に高部あいさんという若い女優さんを迎えての公演。公演開始からまだ3日目ということもあって、まだ多少ぎこちなさが感じられる部分もありますが、健気な感じがキャラメルの空気にはあっているんじゃないですかね。これから、どんな感じに化けるのか、楽しみですな。

で、お芝居のハナシですけど、内容をほぼ分かっていたので途中までは結構落ち着いて観てました。終始描かれているのは家族の「愛」。観ていて少し恥ずかしくなるくらいの「家族愛」がステージ上にはありました。泣くまいと思っていたけど、終盤にはやっぱり涙がこみ上げてきました。

カーテンコールの拍手の中、昨日聞いたばかりの言葉が頭の中に蘇ってきました。
"「切なさ」は「優しさ」と「悲しみ」である。"(by 山田稔明)

この物語はとても「切ない」です。けれど決して「悲しみ」だけで終わらない、ほのかな「優しさ」という風がすぅ〜っと吹き抜けるような、そんな作品だと思います。

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キャラメルボックスのお芝居で楽しみなのが音楽。今回は何と小田和正さんの楽曲が使われておりました。ラストで大音量でかかる小田さんの歌声はたまらなく良かったです。

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今、第2日本テレビで過去の作品が無料配信されてます。
お、ちょうど「さよならノーチラス号」がやってますね〜♪

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次回は恩田陸さん作の「猫と針」をば。
これはちょっといつものキャラメルボックスとは違う感じがしますな〜。
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[お芝居] コンフィダント・絆

05/05 at 渋谷PARCO劇場

三谷さんのお芝居を観るのは「12人の優しい日本人」以来。今回は「12人の〜」の半分以下の5人の役者さんによるお芝居。途中休憩を挟んでの約3時間。ここまで時間の長さを感じさせないお芝居は初めてかも。




物語はパリでアトリエを共有していた4人の画家の『絆』を描いたもの。
4人の画家と配役は以下のとおり。

ゴッホ:生瀬勝久さん
ゴーギャン:寺脇康文さん
スーラ:中井貴一さん
シュフネッケル:相島一之さん

まずはゴッホの生瀬さん。1幕では笑いを一手に担う感じだったのに、2幕になってから徐々にシリアスな感じに変わっていく様はさすがの一言です。最後にシュフネッケルに言い放つ言葉は聴いてて、痛かったですわ。

そんでもってゴーギャン寺脇さん。寺脇さんはどーしても「相棒」のイメージが強いです(笑)。劇中、一番理解し難い人間がゴーギャンでした。彼のゴッホに対する想いというのが結構複雑で、けどその複雑な感じを寺脇さんは上手く演じられてたと思います。

今回が初舞台となるスーラ中井さん。まず驚いたのは予想以上にコミカルな演技をされてたところ。まぁ、東京公演の千秋楽近くともなれば、幾分慣れてきたんでしょうかねー。2幕最初の三谷さん登場シーンでのスーラの"どーしたらいいんんだ?"的な表情がたまらなく可笑しかったです。

そして最後にシェフネッケルの相島さん。最後の方までは4人のまとめ役で、あまり目立たないまま終わるのかな〜、と思ったら最後の最後でヤラレました。他の3人に才能が無いと宣告され、泣きながらアトリエに残ってくれと哀願する場面では、たまりませんでしたね(T_T)。

そんな4人の専属モデルとなり、語り部役となっていたのが堀内敬子さん演じるルイーズ。堀内さんは「12人の〜」の時の主婦役とはうって変わって、天真爛漫な娘を演じておりました。4人それぞれに対して歌う場面があるんですけど、同じ旋律でありながら伝わってくる感情がそれぞれ異なって聴こえてくるのは、さすがの一言。

ラストは別れのシーンで終わってしまうのかと思いきや、4人がアトリエを借り始める場面が。あのまま終わっていたら、ちと哀しいなぁ〜と思っていたところに、あの場面は凄く嬉しかったです。

やっぱり三谷さんの作品は面白い。
それを強く再認識できた、素晴らしいお芝居でした。

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個人的には自分はスーラに似てるかも。なかなか自分の素を出せないあたりなんかは、自分のことを演じられているようで恥ずかしかったです(^-^;。

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ゴッホ生瀬さんとゴーギャン寺脇さんのやりとりはホント面白かったです。
あのへんはきっとアドリブ満載なんでしょうね(笑)。

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劇中のBGMは生ピアノの演奏のみ。そんでもってピアノを演奏してくれた荻野清子さんは何と1月の美里さんの朗読コンサートでもピアノを弾いてた方だそうです。
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[お芝居] ひばり

02/16 at 渋谷シアターコクーン

蜷川さん演出のお芝居を観るのは、実は今回が始めて。
難しそうだなってイメージがあってずっと躊躇していたのですが、今回は松さんが主演ということで、友人にチケットを取ってもらいました。で、本日のお席はD列のセンター寄り。かなりいい席で観させて頂きました(感謝、感謝♪)
※以下、ネタバレあります。






まず場内に入ってセットに驚きました。真ん中にプロレスのリングのような正方形の舞台があり、それを段になった傍聴席のようなものが囲むように置いてあります。舞台奥には十字架、そして両脇にはジャンヌ・ダルクを描いたと思われる絵が飾られていました。
どうやら舞台転換は無い模様。この時点で自分の想像していたものとは、違うカタチのお話になりそうだな〜、と。

開演間際になって、まず舞台に登場したのは松さん演じるジャンヌ。
舞台をぐるりと回って、1列目の客席の前にある席にフツーな感じで座ります。そこから、出演者が舞台袖から、客席内の通路から、続々と登場してきます。舞台では着替えを始める人や肩を叩き合いながら談笑している人がいて、いったいどこからお芝居が始まるのだろーか?と、思った途端裁判が開始されます。

ジャンヌが既にイギリス軍に捕らえられた後から話は始まり、ジャンヌが初めて神の声に触れる場面から、順に話が展開されていきます。ジャンヌだけはずっと舞台の上にいて、他の役者さんは出番になると傍聴席から立ち上がり、舞台へ上がっていきます。ある意味、客席も傍聴席みたいなもんで、場内にはずっと緊張感がありました。

一幕は村を出てから、シャルル王太子に接見するまでを。そして二幕では異端審問官や司教から厳しい追求と説得を繰り返され、一度は罪を認め終身刑に。しかし、牢獄で自問自答した上で、罪を認めたことを撤回。彼女は最後まで信念を貫き通します。そして最後は有名な火あぶりの刑に処されて物語はおしまい・・・。

と思いきや、かなりのどんでん返しがあります(元々、ジャン・アヌイの原作がそうみたいですね)。コレのおかげで、単なる悲劇として終わらなかったのは個人的にはとても良かったと思います。

松さんはさすが!!の一言。
このお芝居は松さんの為の芝居といっても決して言い過ぎではないと思います。台詞の量が半端なく多いのに、全然間違えないし、明瞭で聞き取り易い声。
凛とした無垢な少女を演じていたと思えば、狂気さえ感じさせる鬼気迫る演技も見せてくれます。観るたびに思うことですが、この方は「舞台」というステージが一番輝いていると思います。

共演者の中で気になったのは異端審問官を演じていた壤晴彦さん。
一幕ではほとんど喋らずじまいだったのですが、二幕では強大な権威を後ろ盾にジャンヌに強烈な問い掛けを次々と投げかけます。とても素晴らしい声をしていて、聞き惚れてしまいましたわ。

お次はシャルル王太子を演じた山崎一さん。
山崎さんというとNOVAをまず思い浮かべてしまいますが、今回は気弱で臆病な王太子をコミカルに演じておりました。接見に際して、別人に成りすましていたシャルルをジャンヌが追いかけるところで、発生したハプニングはどうやら毎回やっているみたいですね。ネタ的にはとてもタイムリーでした(謎笑)。

そんでもってお次は司教役の益岡徹さん。
↓のウォーリックもそうですけど、語り部的な役柄でしたね。ジャンヌの為に粘り強く説得をするのですが、途中からその行為が、彼自身の自己満足のように見えてきました。前半、我慢強く優しく接していた司教が、終盤でつばを思いっきり振りまきながら、ジャンヌの傲慢を厳しく糾弾していくシーンはこれまた鬼気迫るものがありました。

最後はウォーリック伯爵を演じた橋本さとしさん。
未だに"パンストキッチン"の印象が強く残っているのですが、この方もどちらかというと語り部的な存在でしたね。一緒に観てた相方さんは、彼が常に手にしていたバラの花が造花かどうかが気になっていたみたいですが(笑)。いかにも"貴族"っていう空気を上手く表現してましたね。一度、客席の通路まで出てきたんですけど、やっぱり背がデカイっす。

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舞台はとてもシンプルで、暗転も無いし、常に緊張感を持ちながらの3時間半は正直疲れました。が、同時に観終わった後の気分は久々に(苦笑)、気持ちのいいもんでした。

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本日のお芝居は開演が19:00で終演が22:25。
終電を気にしながら1時間ぐらいっつーことで近くの居酒屋で飲んだのですが、ちと計算違い(??)が生じて間に合わず。先月に引き続き夜のピクニックをば(^-^)。
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バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)